チューリング社、自動運転AIのための国内最大級GPUクラスタ「Gaggle Cluster」構築へ
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チューリング株式会社が、完全自動運転AIの開発加速のため、国内最大規模のGPUクラスタ「Gaggle Cluster」の構築に着手しました。この動きは、自動運転技術の進化に新たな可能性をもたらすことでしょう。
このAIニュースのポイント
- チューリング株式会社は、完全自動運転AIの実現に向けて、大規模GPUクラスタ「Gaggle Cluster」の構築を開始しました。
- 「Gaggle-Cluster-1」は、96基のNVIDIA H100 GPUを搭載し、総計算能力は190PFLOPSに達します。
- このクラスタは、大規模な学習タスクに最適化され、分散並列学習技術を活用しています。
チューリング株式会社は、自動運転の未来を切り開くための重要な一歩として、大規模GPUクラスタ「Gaggle Cluster」の構築に着手しました。このプロジェクトは、完全自動運転AIの実現を目指す同社の野心的な取り組みの一環です。
新たに構築される「Gaggle-Cluster-1」は、96基のNVIDIA H100 GPUを搭載し、その総計算能力は190PFLOPSに達します。これにより、国内企業が専有するGPU計算基盤としては最大規模のものとなります。2024年前半の稼働開始を目指しており、システム全体が「単一の計算機」として機能するよう設計されています。
このクラスタは、サーバー間の通信帯域とストレージ速度を最大限に活用し、大規模な学習タスクに最適化されています。分散並列学習技術を活用することで、大規模言語モデル(LLM)やマルチモーダルモデルなど、大規模なパラメータを持つモデルの学習を高速かつ効率的に行うことが可能です。
「Gaggle Cluster」という名称は、雁の群れが力を合わせて飛ぶ姿から着想を得ています。多数のGPUが協力して大規模な計算課題に挑む様子を表しています。
チューリングは、この高速なGaggle Clusterとスケーラブルなクラウド計算資源を活用し、LLMを含む独自の大規模マルチモーダルモデルの開発を進めています。これにより、完全自動運転AIの実現に向けた開発が加速されることが期待されます。
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LLMは、大量のテキストデータから学習し、人間のような自然な文章を生成するAIモデルです。チューリングは、完全自動運転の実現には、この世界を人間と同等以上に理解する自動運転AIが必要であると考え、LLMを含むマルチモーダルモデルの開発に注力しています。
チューリング株式会社は、2021年に設立され、「We Overtake Tesla」をミッションに掲げ、完全自動運転EVの量産を目指しています。この新たなGPUクラスタの構築は、その野心的な目標に向けた重要なステップと言えるでしょう。自動運転技術の進化において、この動きは業界に大きな影響を与える可能性があります。
出典:PRTimes